[movie] 完全なるチェックメイト


またしても「実話に基づく」です。

というか、トビー・マグワイアがチェックメイトする、くらいしか事前情報がなかったので、まさかボビー・フィッシャーものだとは思っていなかったのですが、おかげでとんだ不意打ちを食らってしまいました。

トビー・マグワイアは名演というか、実話だというのに当て書きじゃねえか、っていうレベルではまっているんですが、演技という観点ではライバルのスパスキーを演じたリーブ・シュライバーがなかなか素晴らしい演技をしています。

ただ全体的にいまいち、ちぐはぐ感があるというか、音楽であったり当時の映像クリップであったり、あるいは当時の映像風に加工した映像表現であったり、挿入される様々なものが何となくとっ散らかった印象を残した感があります。プロット的には最後のスパスキーとの決戦というところに収斂していくんですが、その結末の後、映画のラストがまた散らかるというか。

この映画、そもそも邦題の『完全なるチェックメイト』が意味不明なんですよね。クライマックスである24番勝負の第6局は実際にはチェックメイトではなく、スパスキーの投了で終わっていて、映画全体を見ても「チェックメイト」が暗喩として成立するようなモチーフもなく。じゃ、原題はどうなんだ、と見てみると、こちらは「Pawn Sacrifice」で、これも何だかよくわからず。ちょっと調べてみると、監督のエドワード・ツヴィックが「ボビー・フィッシャーもスパスキーも、それぞれアメリカとソ連の間の冷戦でのポーンの一つに過ぎなかった」とか言っているらしく、おいおい、そっちがテーマかよ、と後から悟る羽目に。言われてみればそういうシーン多かったよ!

まぁちょっと根本的に勘違いして観ていたようなので感想も的外れになってしまう気がしますが、とりあえず、その第6局はよかったです。『セッション』を観た時に「音楽というもの」という概念がキーになって、というところがあったわけですが、ある意味で、それに通じるような「チェスというもの」「チェスプレイヤーという人々」という概念レベルでの共鳴をほのかに感じさせる部分があって、そういうのはやはり大好物なので。

というわけで、トビー・マグワイアがチェックメイトしなかったわけですが、そうかーボビー・フィッシャーかー、というような歯切れの悪さを残してとりあえず記事を閉じることにします。(なんだそれ)

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